一昔前までは葬式というと地域ごとに風習として定型の形が決められており、それに即した形式で行われるのが当たり前でした。日本では8割以上が仏教式で行われますが、菩提寺の住職に戒名と読経を依頼し、自宅または斎場で通夜、葬儀、告別式、火葬を二日に渡って執り行われるのが一般的な葬式でした。今もその風習は残っていますが、近年の核家族化や少子高齢化という家族形態の変化から、親族が近くに住んでいない、独居老人が増えて近所付き合いもほぼ無く人間関係をあまり持たない晩年を過ごした、などということも多いため、従来のように親族一同やご近所さんなど多くの人が参列する葬式を執り行う環境にない人が増えています。そんな社会形態の変化に合わせて、現在は葬式の形態も多様化していますが、どのような葬式を行えば後悔しないでしょうか。

葬式の多様化とはどのようなこと?

多様化と言ってもピンと来ない人が多いと思います。具体的には、近年で人気なのは大々的に通知して行わず、家族だけでこぢんまりと行う家族葬です。あまり華美に冠婚葬祭を行いたくない人や、晩年にあまり付き合いがなかった故人の葬式に選ばれます。更に簡素化されているのが一日葬や直葬です。一日葬は従来、二日に渡って行う儀式を一日にまとめて行ってしまう方法です。そして直葬は葬儀や告別式を行わず、火葬のみを行う方法です。また、一方では故人の趣味のものや職業にまつわる品や写真を展示して、大々的に親族や知人友人などで故人を偲ぶような演出も人気です。故人の趣味に合わせてオリジナルの祭壇を製作したり、最後のお別れの場を印象的に華やかにして送り出そうという趣旨で行われる葬式も人気です。

葬式にはそれぞれ意味があります

「後悔しない葬式」は故人や遺族の好みによって大きく差があるものです。近年では終活という言葉も流行し、自らの最期をどう飾りたいかエンディングノートに残している人も少なくありません。エンディングノートで意志がしっかり伝えられている人はそれを実現してあげるのがその人にとって最高の葬式となります。近年では冠婚葬祭は簡素化されている傾向が目立ちますが、本来の葬式の意義としては、故人をあの世へと送り出す儀式である葬儀と、参列者が故人に最後のお別れをする場の告別式といったようにそれぞれの式には意味があります。華々しくするのは好みではないとはいえ、葬式は故人の最後の晴れ舞台であり、あの世へと送り出す大切な儀式ですので、意義があることというのは忘れないようにして、故人の喜ぶような場を作り、最後のお別れをするのが後悔ない方法なのではないでしょうか。